ZEBRA (ゼブラ) が2018年に発売したbLen (ブレン) 。筆記時のブレを防ぎ、指先とペン先との一体感が魅力のボールペンだ。口コミで人気を博し、1年で500万本を突破したらしい。書き味の滑らかさを追求することは各社やっているけど、筆記時のブレに注目したボールペンはなかなか無かったんじゃないだろうか。2020年にはbLenの3色ボールペンも発売され、今1番勢いのあるボールペンだと感じる。
試し書きしたときのなめらかな書き味、そしてなによりもデザインの良さに惹かれて惹かれて購入した。
これ、美しすぎない?
ブレない3つの機構
bLenは筆記振動を抑えることによって、書きやすさの向上とストレスの軽減をコンセプトに開発されている。
- 中芯をホールドし、紙とペン先が接触したときのブレを防ぐ
- 重心を下に持ってきてブレを防ぐ
- 内部の隙間を無くしブレを防ぐ
という「ブレンシステム」を搭載している。確かに他のボールペンよりもペン先がぐらつく感じ (ブレ) が無く、安定した書き心地を感じる。ブレん。
ペン先とノック内部の構造なのでよく見えないけど、縁の下の力持ち的システムだ。
nendoの佐藤オオキ氏がデザインを担当
2002年に佐藤オオキという人を中心に設立されたデザインオフィス「nendo」。世界的なデザイン賞も多数受賞しているオフィスが担当しているだけあり、モダンでとても洗練されていると感じる。著名なデザインオフィスに依頼してるというところにZEBRAの本気も感じたね。
シームレスな全体像、ゆるやかな曲線、ノックの感触、ノックしたときのノック部と本体の一体感、すべてに惚れ惚れし、うっとりしてしまう。
店に並ぶディスプレーのデザインも佐藤オオキ氏によるもので、ブランドカラーであるブルーグリーンを基調とした展示が一際存在感を放っていた。文房具屋さんに行くと、「あ、bLenだ」ってすぐに目に飛び込んでくるよ。
単色のbLen
単色のbLenは2018年12月12日に発売され、2019年11月時点で500万本出荷をしたらしく、初年度に100万本を超えるとヒット商品だと呼ばれる筆記用具業界で異例の大ヒットだそうだ。“ストレスフリー”な書き心地を実現した新しいボールペン『ブレン』。潜在的なボールペンの欠点を解決し、口コミで人気となり売上好調。発売一年で累計販売数500万本を突破
0.5mmと0.7mmの2種類、色は黒、白、グレーの3色が定番として用意されている。限定色も第1段、第2段と発売されていて、本体のデザインと調和したカラーリングがニクい。
bLenのヒットの要因はブレを抑えた今までにない発想や、エマルジョンインクの書き味の滑らかさもあるだろうけど、やっぱりこのデザインが大きいと思う。書き味でいうと今各社が販売しているボールペンはどれも同じように素晴らしい。その中で、デザインに力を入れて差別化をはかり 、これだけのヒットになったんだろうな、と思う。
3色ボールペンのbLen 3C
2020年3月16日に発売された黒、赤、青を搭載したbLenの多色ボールペン。筆記時のブレを防ぐというブレンシステムとデザインを継承しつつ使いやすい3色。買わない理由が見つからない。
よく使う黒のノックが1番大きく、クリップの裏側に位置しているのが使いやすくていいね。リフィルは単色のbLenとは別のものが使われている。すべてのノックはラバー製で、ノック解除時の音を軽減しているというこだわり。赤と青のノックの色合いも素敵。セットでそろえたくなっちゃうね。
この品質で、この価格
bLenは税抜き150円、bLen 3Cは税抜き400円で手に入る。デザインオフィスと協力して細部までこだわったボールペンがこの値段で買えるってすごい。日本のボールペンの書き味はとても素晴らしいし、本当に努力と情熱のかたまりだと思う。
bLenはこれから5年、10年と続いていくロングライフなボールペンになってほしいし、きっとそうなると思ってる。そんな製品がこの世に誕生した瞬間に立ち会うことができて嬉しいね。